2023/08/22/07. タイムレコーダー・勤怠管理システムの選び方・情報
【タイムレコーダーの選び方】
勤怠管理システムも含めて徹底比較
【2022年版】
はじめに
タイムレコーダーをお探しの方、勤怠管理システムをお探しの方へ。
一口に勤怠管理といっても、様々な選択肢があります。
手書きの管理から、完全にシステム化されたものまで…。
そして、それぞれに、向き・不向き、合う・合わないがあります。
様々な選択肢の中から最適なものを選ぶのはなかなか難しいものです。
そこでこの記事では、タイムレコーダー・勤怠管理システムの選び方にお悩みの方々に向けて、世の中にどのような勤怠管理方法があるかをリストアップするとともに、各カテゴリのおすすめ商品・人気商品や選び方のポイントをご紹介します!
目次
- はじめに
- 手書き出勤簿
- タイムレコーダー
- 集計機能付きタイムレコーダー
- PC接続タイムレコーダー
- ICカードタイムレコーダー
- タブレットアプリ タイムレコーダー
- クラウド勤怠管理システム(小規模向け)
- クラウド勤怠管理システム(大規模向け)
- オンプレミス勤怠管理システム
- タイムレコーダー・勤怠管理システムの選び方
- おわりに
手書き出勤簿
手書きの出勤簿は、最も手軽に導入できる勤怠管理方法です。
特定の勤怠管理製品に頼らず、紙ベースで独自の勤怠管理を行います。
出退勤を押印で記録するものや、時刻を手書きで記入するものがあります。
意外に思うかもしれませんが、官公庁や学校では、今でも手書きの出勤簿がよく使われています。
手書き出勤簿のメリットは、タイムレコーダー、タイムカード、システム利用料などの導入コストやランニングコストがほとんど必要ないという点です。
反面、集計は手計算で行わなければならないので、毎月の人的コストの増加や、計算ミスのリスクがあります。
また、なりすましや記録の改ざんも容易に行うことができてしまいます。
手書き出勤簿は、必要な時に出勤の記録を振り返ることができさえすればよい事業者や、集計が不要な事業者に向いている勤怠管理方法と言えるでしょう。
タイムレコーダー
次に、出退勤の時刻のみを記録するシンプルなタイムレコーダーを紹介します。
タイムレコーダーのメリットは、出退勤の正確な記録ができることです。
カード式なので、毎回時刻を記入する手間を省くこともできます。
また、打刻機能のみを備えたタイムレコーダーは、次に紹介する集計機能付きタイムレコーダーとともに他の勤怠管理方法に比べて安価で導入できます。
タイムレコーダーのデメリットは、タイムカードを管理しないといけないことです。
カードやインクを定期的に購入し、毎月、全員分のタイムカードを用意し、名前を記入する必要があります。
残業時間などの集計の際にも、手計算が必要になるため、人的コストの増加や計算ミスのリスクがあります。
また、労働基準法の関連法令により、タイムカードは5年間(当分の間は経過措置として3年間)保存しないといけません。
そんなタイムレコーダーの具体的な製品を5つ紹介します。
アマノ
BX2000
アマノ BX2000(Amazon)
定価:¥43,450
アマノ BX2000(公式サイト)
タイムレコーダーの老舗、アマノの製品です。
シンプルにこだわったタイムレコーダーで、出勤、退勤のほか、外出または休憩を記録できる4欄印字です。
コンパクトなサイズで、据え置きでも壁掛けでも使えます。
少人数のオフィスやお店に向いているタイムレコーダーです。
同社の別モデルに、6欄印字、徹夜機能の特徴を持つ、EX3000Nc(公式サイト)もあります。
ニッポー(NIPPO)
NTR-2700
ニッポー(NIPPO) NTR-2700(Amazon)
定価:¥54,450
ニッポー(NIPPO) NTR-2700(公式サイト)
タイムレコーダーのメーカーとして有名なニッポーの製品です。出勤、退勤のほかに、外出と残業を記録できる6欄印字です。
また、カードの「締日マーク」を自動チェックする機能があり、締日が複数ある会社でも安心です。
VOICE
VT-1000
VOICE VT-1000(Amazon)
定価:¥21,600
VOICE VT-1000(公式サイト)
大手通販サイトにおける、タイムレコーダーの売れ筋ランキングで1位のVOICE社の製品です。(2022年01月18日現在)
出勤、退勤のほかに、外出を記録できる6欄印字です。
また、時刻設定には鍵が必要なので、不正を防止できます。
定価は21,600円と、ここで紹介している他の製品に比べ安価です。
TOKAIZ
TR-001s
TOKAIZ TR-001s(Amazon)
定価:¥19,800
TOKAIZ TR-001s(公式サイト)
大手メーカーのものと比べて安価な万通商事社の製品です。
とりわけ小型の製品で、置く場所を選びません。
出勤、退勤のほか、残業を記録できる6欄印字です。
タイムカードの裏表を判別する機能があり、挿入時に裏表を間違えた場合は自動停止します。
上述のVOICE社「VT-1000」と機能や価格帯が似ています。締日の扱いや裏表判別機能、本体のデザインなどから判断して選ぶと良いでしょう。
mita
mk-700
mita mk-700(Amazon)
定価:¥10,450
mita mk-700(公式サイト)
この記事で取り上げる中では定価が最も安価な、ミタ社の製品です。
出勤・退勤、外出や残業を記録できる6欄印字です。
安価ながら必要最低限の機能を凝縮しています。
また、いくつかの他社メーカーのタイムカードを使用することもできます。
日付をまたぐ勤務(徹夜勤務)がある職場には、上位機種のmk-100II(公式サイト)が対応しています。
タイムレコーダーのまとめ
以上、集計機能を持たない、シンプルで使いやすいタイムレコーダーを紹介しました。ここで挙げた製品は、いずれも安価で導入でき、複雑な設定をせずに使うことができます。一方で、タイムカードの準備や時間数の集計など、毎月多くの手作業が発生します。
タイムレコーダーは、「客観的な打刻記録が欲しいが、金銭コストは抑えたい」「人数が少ないので、集計が手作業でも良い」という事業者に向いている勤怠管理方法です。
集計機能付きタイムレコーダー
集計機能付きタイムレコーダーとは、その名の通り、集計機能のついたタイムレコーダーです。
打刻記録から、月間の実働時間数、残業時間数、深夜時間数など、ごくシンプルな項目に限り、自動集計できます。集計が自動になることで、人的コストの増加や計算ミス発生を防ぐことができます。
15分単位などで、時間数をまるめることができるものもあります。
導入コストもそれほどかからず、ランニングコストもタイムカードの用紙代とインク代程度なので金銭的なコストを抑えられます。
一方で、集計ルールが極めてシンプルでないと、自動集計だけでは対応できず、結局のところ手作業で集計する必要が生じます。
また、通常のタイムレコーダーと同じく、タイムカードを使用するので、紙の管理が必要になります。
データで管理しようと思うと、PCへの手入力が必要になります。
そのほか、集計機能付きタイムレコーダーで集計可能な人数は、1台につき数十人程度までですので、それ以上の人数の事業者には向いていません。
そんな集計機能付きタイムレコーダーの具体的な製品を4つ紹介します。
アマノ
MX-1000
アマノ MX-1000
定価:¥40,150
アマノ MX-1000(公式サイト)
タイムカードの締め日を2つまで設定できるので、正社員とパートとで締め日が異なる場合などに有効です。
Wi-Fiを用いてインターネット(コネクテッドツール)に接続すれば、打刻記録がクラウド上にアップロードされ、外出先や自宅でもスマホ・PCから打刻情報を確認できるようになります。
上位機種のMX-3000(公式サイト)は、この機種の倍の1日4打刻(集計なしなら8打刻)まで対応しています。
マックス
ER-110SUW
マックス ER-110SUW(Amazon)
定価:¥44,880
マックス ER-110SUW(公式サイト)
電波時計が搭載されているので、時刻は正確です。時刻設定にはパスワードをかけることができるので、時刻の改ざんを防止できます。
また、退勤切替機能がついているので、退勤切替時刻をあらかじめ設定しておくとそれ以降の打刻が自動的に退勤になります。
打刻の重ね打ち防止の機能もついています。
また、インクリボンの出し入れが簡単に行える構造になっているので、交換もスムーズに行えます。
同メーカーの下位、上位モデルの製品にER-80SUシリーズ(公式サイト)、ER-250S2(公式サイト)があるので、自社の勤怠ルールに合わせて最適なものを選ぶと良いでしょう。
セイコー
Z150
セイコー Z150(Amazon)
定価:¥32,400
セイコー Z150(公式サイト)
2欄集計機または6欄印字機として使用できます。
2欄集計機の場合、6欄あるタイムカードの1,2欄に出勤・退勤時刻を印字し、3欄以降に実働時間数または残業時間数の集計結果を印字します。
6欄印字機の場合、6欄全てを時刻の記録に使用することで、休憩や中抜けの記録を残すことができます。
一般的なタイムカードは両面ですが、Z150で使用するタイムカードは1カ月の状況を一目で確認できる片面カードを使用します。
カード1枚に28人分の月間の集計結果を印字するリスト集計機能もついています。
待機時の消費電力は、多くの製品が2-4W程度である中、Z150は0.2Wと圧倒的に低いことも特徴です。
VOICE
VT-3000
VOICE VT-3000(Amazon)
定価:¥26,800
VOICE VT-3000(公式サイト)
VOICE社のタイムレコーダーで、先に紹介したVT-1000の上位モデルです。
6欄あるうち4欄に出勤・退勤時刻を印字し、2欄に実働時間数や残業時間数などの集計結果を印字します。
休憩時間帯や労働時間帯を従業員別に設定することができます。従業員全員の休憩時間帯や労働時間帯が固定の場合は、VT-2000(公式サイト)でも対応可能です。
また、時刻設定には鍵が必要なので、不正を防止できます。
集計機能付きタイムレコーダーのまとめ
集計機能付きタイムレコーダーは、実動時間数、残業時間数といった、ごくシンプルな項目の自動集計が行えます。
集計機能のないタイムレコーダーと比べて、それほど機器の価格やランニングコストは変わりません。
導入するのであれば集計機能がついているものの方が、集計ミスや人的コストを抑えることができるでしょう。
ただし、集計ルールが合わない場合は集計機能を活用できない点に注意が必要です。
勤務時間や残業時間の月合計が分かれば集計できるような、集計ルールがシンプルな事業者や、集計可能な人数未満の規模の事業者に向いている勤怠管理方法と言えるでしょう。
PC接続タイムレコーダー
PC接続タイムレコーダーは、打刻記録をPCに取り込み、ソフトで集計できる点が特徴です。
打刻記録や集計結果を専用ソフトなどで直接読み込むことで、勤務時間数を手入力しなくて済むので、手作業によるミスを防止できます。
また、集計機能付きタイムレコーダーに比べて、より複雑な集計が可能です。ただし、あまり一般的でない集計では、自動集計に対応していない場合もあります。
1台で100人程度まで処理可能です。
一方、集計機能付きタイムレコーダーに比べると機器が高額です。
また、毎月カード登録が必要で、従業員の紐付け作業に手間がかかることも難点です。
そのほか、集計結果はデータを取り出さないと見ることができないため、リアルタイムの勤怠管理には向いていません。
ここでは、PC接続タイムレコーダーの例として3つの製品を紹介します。
アマノ
TimeP@CK Ⅲ 100
アマノ TIMEPACK3-100(Amazon)
定価:¥99,360
アマノ TimeP@CK Ⅲ 100(公式サイト)
USBケーブルによる接続、またはSDカードでPCへのデータ取り込みを行います。
取り込んだ後は、日単位、月単位でデータを確認、修正できるだけではなく、メモも登録できます。
CSVファイルが出力できるので、さまざまな給与計算ソフトに対応可能です。
休憩や外出も記録する4欄印字が基本ですが、カード登録を行えば6欄印字も可能です。
音声ガイドで打ち間違えを防止する機能があります。
ニッポー(NIPPO)
カルコロ100
ニッポー(NIPPO)
カルコロ100(Amazon)
定価:¥75,384
ニッポー(NIPPO) カルコロ100(公式サイト)
パートなどの変則的な勤務と、正社員などの定期的な勤務を同時に管理できます。一日に最大4回の打刻が可能です。
カルコロカードという専用のタイムカードを使えば、打刻データをUSBメモリにCSV出力できます。
集計ソフト「eXcite100無償版」を使えば、CSV出力したデータを市販の給与計算ソフト向けに加工もできます。
バックライトが付いているので暗い場所でも見やすく、メロディで時間を知らせてくれるチャイム機能を搭載しています。
マックス
タイムロボ ER-201S2/PC
マックス
タイムロボ ER-201S2/PC
定価:¥85,800
マックス タイムロボ ER-201S2/PC(公式サイト)
付属するUSBメモリでPCにデータを移すことができます。
集計ソフト「楽々勤怠」が付属しており、フレックス勤務への対応やシフトを用いた集計など、比較的複雑な集計にも対応しています。
そのほか、本体にカードを連続で差し込むだけでカードが発行でき、とくにカタカナで名前を印字できるのは魅力です。
PC接続タイムレコーダーのまとめ
PC接続タイムレコーダーでは、打刻記録をPCに取り込むことができます。自動集計機能も、これまで紹介してきたタイムレコーダーより複雑なものを扱うことができます。
1台で集計できる人数には限りがあり(100人程度)、注意が必要です。また、コストはやや高めです。
集計機能が比較的充実しているもの、専用ソフトが付属しているものもありますので、必要な集計が行えるかどうか、調べてみると良いでしょう。
PC接続タイムレコーダーは、勤怠データをリアルタイム管理する必要がないが、集計の際の人的コストや集計ミスを減らしたい、勤怠の情報をPCに取り込んで給与計算ソフトと連動させて管理したいと考える事業者に適している勤怠管理方法です。
ICカード タイムレコーダー
ICカード タイムレコーダーは、タイムカードの代わりに、ICチップが埋め込まれているICカードで打刻します。
ICカードで勤怠情報を管理するので、タイムカードの管理が必要ありません。
ICカードをリーダーにかざすだけで手軽に利用できるのが魅力です。
社員証や入館証との兼用や、交通機関のICカード(FeliCaカード)を利用できるものもあります。
ここで紹介する製品は、PC接続機能を持っているので、Excelや給与計算ソフトにデータを取り込むことも容易にできます。
他方、社員証のようなICカードを従業員が持っていない場合はカードの購入もしなければならないため、負担が大きくなりがちです。
ここでは、ICカード タイムレコーダーの代表的な製品を紹介します。
アマノ
TimeP@CK-iC 3WL
アマノ TIMEPACK-IC3WL
定価:¥139,320
アマノ TimeP@CK-iC Ⅳ CL(公式サイト)
(リンクは後継機種のものです)
「タイムレコーダーTimeP@CK 3 100」のICカード対応版です。
付属のカード裏面に社員証ラベルを貼ることで、簡単に社員証が作成可能です。
ICカードは10枚まで付属しており、それ以上は別途購入が必要です。
ICカード タイムレコーダーのまとめ
ここで紹介したICカード タイムレコーダーは、PC接続型タイムレコーダーの特徴を持っており、集計の際の人的コストや集計ミスを減らしたい、勤怠の情報をPCに取り込んで給与計算ソフトと連動させて管理したいと考える事業者に適しています。
PC接続型と同様、集計可能な人数に注意が必要です。
また、利用者全員が社員証などのICカードを持っていない場合、ICカード購入費用が別途かかります。
ICカードの社員証がある場合や、多少のコストをかけてでも手間を減らしたい事業者に向いている勤怠管理方法と言えるでしょう。
タブレットアプリ タイムレコーダー
タブレットアプリ型のタイムレコーダーはiPadなどのタブレット端末を使用します。
全てデータで管理するので、紙のタイムカードを管理する必要がありません。
また、複雑な集計に対応したものもあり、一般的な勤務ルールには概ね対応しています。
月額費用がかからないため、クラウド勤怠管理システムと比較した場合、ランニングコストが抑えられることも大きな特徴です。
一度インストールすれば、オフラインの環境でも問題なく使用できるのも魅力です。
今回紹介する製品の利用可能人数は、300人までとなっています。
ネオレックス
タブレット タイムレコーダー
ネオレックス タブレット タイムレコーダー(公式サイト)
初期費用:¥11,800 (10人あたりの値段。3人まで無料。税込価格)
月額:¥0
大規模クラウド勤怠管理システムで高いシェアを持つネオレックスの、iPadをタイムレコーダーにするアプリです。
複雑な集計に対応しており、多くの給与計算システムとも連動可能です。
他の製品にない機能が特徴で、顔写真やグラフ、ビデオメッセージ、メール送信などの機能があります。
利用人数3人まで、全機能を無料で利用できるので、使ってみた上で購入できる点も魅力です。
1台のiPadで利用できる人数の上限は、300人となっています。
タブレットアプリ タイムレコーダーのまとめ
タブレットアプリ タイムレコーダーは、月額費用は発生せず、タイムカードを管理する必要もありません。集計機能も、大規模向けシステムほどではありませんが、充実しています。
一方、複数拠点をリアルタイムで一括管理することはできません。遠隔地からのリアルタイム管理や、300人を超える事業者の場合は、次以降に紹介する勤怠管理システムを検討すると良いでしょう。
タブレットアプリ タイムレコーダーは、様々な項目を自動集計したいがコストは抑えたい、タイムカードを使いたくない、300人以下といった事業者に向いている勤怠管理方法です。
クラウド勤怠管理システム(小規模向け)
クラウド勤怠管理システムは、インターネット上のサーバーで勤怠データを管理するサービスです。インターネットを利用するので、遠隔地の勤怠をリアルタイムで管理できます。
ここでは、小規模向けのクラウド勤怠管理システムを紹介します。
小規模向けクラウドのメリットの一つは、大規模向けクラウドやオンプレミスに比べて、導入コストが安いことです。初期費用が無料のサービスもあり、その場合は月額費用だけで運用できます。
一方で、利用人数に比例した月額費用がかかるので、人数が多いほどランニングコストが割高になります。適正な人数を超えると、大規模向けやオンプレミスよりも高額になってしまう場合もあります。
また、導入時に利用者ごとのカスタマイズをしないサービスが多いので、導入期間が短いというメリットもあります。その反面、複雑な集計ルールには対応できないことがあります。
アマノビジネスソリューションズ
CYBER XEED すまぁと勤怠
アマノビジネスソリューションズ CYBER XEEDすまぁと勤怠(公式サイト)
初期費用:¥55,000〜
月額:¥242~(1人あたり)
打刻・残業・休暇の多段階の申請・承認などの機能があります。勤怠管理に必要な各種の帳簿類も簡単に出力できます。最短3日で勤怠管理が始められるのも魅力です。
PC、ICカード、スマホ、タイムレコーダー、指認証など各種方法での打刻も可能です。
利用想定人数は500人以内です。
アマノビジネスソリューションズ
CLOUZA
アマノビジネスソリューションズ CLOUZA(公式サイト)
初期費用:¥0
月額費用:¥220~(1人あたり)
利用人数100人程度を想定した、より小規模事業者向けに特化したサービスです。
専用端末の他、PCやスマホ、タブレットから打刻が可能です。前出の「CYBER XEED すまぁと勤怠」に比べると、シンプルなシステムでありながら、打刻打ち忘れを一覧でチェックできるなど、勤怠管理の基本的な機能は搭載しています。
初期費用は無料で、30日間の無料体験サービスもあります。
クラウド勤怠管理とはどんなものなのか、試してみたいという人に向いています。
ヒューマンテクノロジーズ
キングオブタイム
ヒューマンテクノロジーズ キングオブタイム(公式サイト)
初期費用:¥0〜(+端末代)
月額:¥330(1人あたり)
様々なオプション機能を追加費用なしに利用できます。たとえば、問題のある勤務にアラートを出したり、最大5段階までの申請・承認機能を利用できます。
打刻方式も様々です。PC、ICカード、スマホ、タブレット、GPS、生体認証などがあり、利用シーンに適った方法を選択できます。
DONUTS
ジョブカン勤怠管理
DONUTS ジョブカン勤怠管理(公式サイト)
初期費用:¥0
月額費用:¥220~(1人あたり)
ゲーム制作会社でもあるDONUTSのサービスです。シフト表の作成機能が充実しているのが特徴です。
システムのつくりはシンプルで、出勤管理や集計機能の操作が簡単に行えます。一方、打刻方法はさまざまな方式に対応しており、ICカード、PC、タブレット、GPSの打刻のほか、LINEやSlackといった打刻方法も利用可能です。
時差のある海外拠点にも対応しています。
ネオキャリア
jinjer(ジンジャー)勤怠
ネオキャリア jinjer(公式サイト)
初期費用:¥0
月額費用:¥440~(1人あたり)
人材派遣会社のネオキャリアの、2016年1月開始のサービスです。
モチベーションが低下している従業員を察知する「エンゲージメントアラート」機能があります。AIが勤怠データの傾向を分析し、人事担当者にアラートを出すことで、退職などへの対策ができるそうです。
勤怠管理だけでなく、人事や給与などの総務全般の事務を行うことのできる統合システムです。
ソニー
AKASHI
ソニー AKASHI(公式サイト)
初期費用:¥0
月額:¥220〜440(1人あたり)
月額最低料金:¥2,000
ソニーネットワークコミュニケーションズが提供する、2016年5月開始のサービスです。
PCやiPadだけでなく、スマホ打刻にも対応しています。デザインがシンプルで、直観的に操作できます。残業、休日出勤、休暇などの申請・承認もWEB上で行えます。
使い方など不明なことがあればチャット機能を利用して、サービス提供者に問い合わせることができます。設定に不安がある場合は、有料の初期設定サポートサービスを利用可能です。30日間無料で試用できます。
クラウド勤怠管理システム(小規模向け)のまとめ
クラウド勤怠管理システムは、遠隔地の勤怠データをリアルタイムで管理できることが特徴です。
小規模向けのものは、このあと紹介する大規模向けやオンプレミスに比べて、導入期間が短く、導入コストも安く済みます。一方で、複雑な集計には対応できなかったり、利用人数が多いと月額費用が割高になってしまうというデメリットもあります。
複数拠点の勤怠データをリアルタイムで管理したいというニーズがあり、それほど高度なカスタマイズを必要としない小規模事業者に向いています。
クラウド勤怠管理システム(大規模向け)
大規模向けクラウド勤怠管理システムとは、主に利用者1,000人以上の規模を対象としたクラウド勤怠管理システムを指します。
小規模向けとの大きな違いの一つは、カスタマイズ性の高さです。小規模向けのサービスでは複雑な集計ルールには対応できないこともありますが、大規模向けのサービスでは企業特有のルールにもしっかり対応できます。
また、大規模向けのサービスは導入サポートも充実しています。小規模向けでは初期設定などを利用者が行うサービスが多いですが、大規模向けでは勤怠管理のプロが最適な設定を提案し、稼働まで全面的に支援してくれます。このため、大規模向けの方が事業者側の負担は少ないといえるでしょう。
一方、大規模向けでは初期費用が多くかかり、規模に応じた月額費用も発生します。従業員数が少ない場合は割高になりがちなので、事業規模に応じた選択をする必要があるでしょう。
ネオレックス
キンタイミライ
ネオレックス キンタイミライ(公式サイト)
(例)スーパーマーケット160店舗、7,200人の場合。
初期費用合計:¥9,800,000 月額費用合計:¥1,568,000
(1人あたりの月額:¥217 1拠点あたりの月額:¥9,800)
※ 費用は、人数や拠点数だけでなく、打刻端末やオプション機能によっても変わります。
1,000人以上規模の市場でシェア1位を誇るサービスです。西武ホールディングス、IKEA、カルディコーヒーファームなど、大企業への導入実績が多数あります。
打刻方式が豊富で、現場のニーズに合った方法を選択できます。一般的なICカードや指静脈のほか、カードコストのかからないQRコードとiPadを利用したタイムレコーダーなど、他社にはない打刻方法も提供しています。
集計ルールやオプション機能も柔軟にカスタマイズできます。たとえば、シフト作成時に出すアラートを自社独自のものに設定できます。問題のある勤務データを打刻時に通知し、打刻者がそのまま申請画面にログインすることも可能です。36協定や変形労働制への対応のほか、応援勤務などの多様な働き方にマッチしたシステム構築もできます。
また、検討、導入、運用すべてのフェーズで手厚いサポートがあります。専門スタッフが、システムの実現方法を提案し、勤務ルール変更などの相談に応じます。
クラウド勤怠管理システム(大規模向け)のまとめ
大規模向けクラウド勤怠管理システムは、小規模向けと同様、遠隔地の勤怠管理をリアルタイムで行えます。
小規模向けとの大きな違いは、カスタマイズ性の高さです。一方で、利用人数が少ないと、一人当たりのコストが割高になってしまいます。
管理対象の人数が1,000人以上で、複雑な集計ルールを持つ事業者に向いています。
オンプレミス勤怠管理システム
オンプレミス勤怠管理システムは、自社に専用のサーバーを設置し、そこで勤怠データを管理するサービスです。
また、勤務ルールの設定などの初期設定を代行してくれるという点で、大規模向けクラウド勤怠管理システムと似ていますが、インターネットを利用しなくてもよい点が異なります。企業の規則などで外部に個人情報を預けることができない場合でも利用できます。
カスタマイズ性も高いので自社のルールに完全に対応したシステムが欲しい事業者に向いているでしょう。
デメリットは、導入費用や保守費用が高額になりがちな点です。システム費用や、専用のネットワークを導入するための設備・作業費用が負担になります。利用者の利用するシステム体感速度は、用意したサーバの能力に依存するため、サーバ投資が十分でないと、締め日近辺などの利用ピーク時に動作が遅いことで利用者にストレスをかけることにもつながります。
アマノ
TimePro-VG
アマノ TimePro-VG(公式サイト)
費用:サービス提供元にご相談ください
ICカード、磁気カード、タイムカード、生体認証による打刻が行えます。
組織情報を世代管理する機能があり、人事発令に伴う未来の組織改編を予約したり、過去の組織情報に基づいた出力や照会を行うことができます。また、近年社会問題になっている過重労働などの事前抑止機能が搭載されています。
勤次郎
勤次郎Enterpriseシリーズ(販売終了)
費用:サービス提供元にご相談ください
複合機やタブレットなどを打刻機として利用できます。
勤次郎Enterpriseシリーズは、勤怠管理だけにとどまらず、経営の意志決定支援に関係するシステムが充実していることが特徴とのことです。
スケジュールの予実管理や、Excelファイルのインポート機能が備わっており、経営方針や計画から今後の方針を導き出すことや、組織の人員配置からの人件費シミュレーション、資金繰りを予測することもできます。
日立ソリューションズ
リシテア
日立ソリューションズ リシテア(公式サイト)
費用:サービス提供元にご相談ください
SONYやパナソニックなど、大手企業への導入実績があります。
従業員が行う勤務管理業務や各種申請業務、上長や人事部が行う人事関連業務を統合して管理できる高機能なシステムです。
PCからだけではなく、スマートフォンやタブレット端末からも打刻や管理システムへのデータ登録が行えます。また、入退館記録やPCのログオン/ログオフなどと連携し、現場にあわせた出退勤の客観的な管理が可能です。
オービックビジネスコンサルタント
就業奉行11
オービックビジネスコンサルタント 就業奉行11(公式サイト)
費用:サービス提供元にご相談ください
PCやモバイルデバイスでのweb打刻のほか、自社製のタイムレコーダーに対応しています。
壁掛け型のSO-100シリーズ(公式サイト)は、交通系ICカードだけでなく、より安価な磁気カードも利用できます。
据え置き型のTO-300シリーズ(公式サイト)では、ICカードと紙のタイムカードを併用可能です。
勤怠管理システムとしては、法令対応とリスクマネジメントの実現に力を入れています。
オンプレミス勤怠管理システムのまとめ
オンプレミスも大規模事業者が主な対象になります。
大規模向けクラウドと同様、複雑な勤務ルールに対応できます。また、クラウドとは違い、自社サーバーで勤怠データを管理するので、データを外部に預けられない事業者でも利用できます。一方で、初期費用は個別相談となっているところが多く、大きな導入費用がかかることが多いです。
従業員が多く、多様な働き方に対応したシステムが必要な事業者、およびデータを外部に預けられない事業者に向いています。
タイムレコーダー・勤怠管理システムの選び方
これまでにいくつかのタイムレコーダーや勤怠管理システムを紹介してきましたが、種類が豊富にあって何がよいのか分からないということはありませんか。従来型のタイムレコーダーから最新型のシステムまで、自社に合ったツールの選び方のポイントを紹介します。
管理対象の従業員数
50人程度までの規模であれば、手書きの出勤簿やタイムレコーダーでもなんとか集計できるかもしれません。一方で、より大きな規模になると、集計作業に多くの労力がかかります。
大規模な事業者の場合は、集計の自動化、複雑な集計ルールへの対応、複数拠点の一括管理によって人的コストを削減できます。導入費用、ランニングコスト、人的コストの合計を最小化するには、規模に応じた勤怠管理システムの選択が重要です。
集計が自動でできるか
手書き出勤簿と従来型のタイムレコーダー以外は集計が自動でできます。
タイムレコーダーの中でも、PC接続やICレコーダーは製品によっては高度な集計にまで対応しています。
タブレットアプリやクラウドはタイムレコーダーと比べると高度な集計に対応しているので、給与システムや人事システムなどとの連動が必要と考える事業者に向いているでしょう。
大規模クラウドとオンプレミスは、各社の事情に合わせた複雑な集計もできます。自社の勤怠管理に完全にマッチしたシステムが必要な事業者には適しているといえます。
また、タブレットアプリ、クラウド、オンプレミスなら、使用している給与ソフトに合わせたレイアウトで勤怠データを出力できます。
遠隔地の勤務をリアルタイムで管理できるか
遠隔地の勤務をリアルタイムで管理できるのは、クラウドとオンプレミスです。その他のシステムで複数拠点のデータを管理する場合は、一旦それぞれの拠点の端末データを集める必要があります。
なお、オンプレミスで複数拠点をリアルタイムで管理するためには、VPNなどのネットワーク構築が必要になります。
導入サポートがあるか
大規模事業者や、勤務ルールが複雑な事業者は、導入サポートが手厚いサービスを選んだ方が、事業者側の負担が少なくて済みます。大規模クラウドやオンプレミスでは、集計ルールなどの初期設定をサービス提供元が代行してくれます。
一方、小規模クラウドの初期設定はwebページでの説明やメールだけの場合が多くなっています。勤務ルールの設定はサービス提供元に行ってほしいと考えている事業者は、注意が必要です。
インターネットを利用できるか
インターネット上のサーバーで勤怠データを管理すれば、遠隔地の勤務をリアルタイムで管理できます。また、PCのみではなく、スマートフォンやタブレットからも管理システムにアクセスし勤怠データを閲覧、編集できます。
一方、セキュリティの観点からインターネットに勤怠データを上げられない場合など、インターネットを使えない場合、クラウド勤怠管理システムは利用できないことになります。
初期費用・月額費用
初期費用は、タイムレコーダーでは、タイムカード本体、カードラック、ICカードなどが必要です。クラウドやオンプレミスの場合は、設定サービス代や打刻用の端末代がかかります。
月額費用は、タイムレコーダーではタイムカード代やインク代、クラウドやオンプレミスではシステム利用料や保守費用が必要です。人数が多くなると負担も大きくなります。
また、大規模向けのシステムは初期費用が大きいので、少人数で利用するには一人あたりのコストが割高になってしまいます。
タイムレコーダー・勤怠管理システムの選び方のまとめ
これらのポイントを表にまとめると、以下のようになります。
文章や表だけでは優先順位を決めるのが難しいかもしれません。そこで、分かりやすくチャート図にまとめました。このYES/NOチャートを辿っていけば、どのシステムを選べばよいか分かります。
おわりに
タイムレコーダー・勤怠管理システム選びは大変です。
自社にマッチした製品を選べなければ、集計を正しく行えなかったり、必要以上にコストがかかってしまったりします。適切な製品を選ぶ上で大切なことは、製品カテゴリーと、それぞれの特徴をよく知ることです。どの製品がどのような事業者に向いているか理解することで、機能不足に悩んだり、導入や維持に無駄なコストをかけずに済みます。
自社の勤怠管理の事情やニーズに合わせて、最適な製品を選んでいただければと思います。
この記事が、勤怠管理に関心のある皆さんのお役に立てれば幸いです。
(記事最終更新:2023/03/1 一部価格改訂)
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(最終更新:2024/8/30 各サービスの更新)